本当に入っていいのだろうか。逮捕されてしまうのではないだろうか………


 すくみそうな足を引っ張りつつ、東京宝塚劇場にはじめて足を踏み入れた。覚悟していたとはいえ、周りは女性ばかり。男の姿なんてほとんどない。


 ゴールデンウィーク。せっかくだからと思い立ち、ふだんと違った環境に身を置くことを決意。一番、場違いなところはどこだろうかと頭をひねった。その結果が「宝塚」。


 ふだんの生活の中で疎外感を味わうことはほとんどない。どこに出かけても、自分の場所をそれなりに確保することができる。この年になると、身の置き所がなくて困る機会なんてほとんどない。


 でも、私にとっては当たり前の場所、「塾」であっても、はじめて来た生徒はそうではない。その子にとっては異様な建物、周りは知らない人ばかり、オニか魔物に見えているかもしれしれない。


 宝塚に来る女性は淑女ばかりのハズ、魔女であるはずがない。でも、やはり、恐ろしい。オドオドしつつ、3時間あまりを過ごした。


 何か違う。


 ミュージカルはほとんど見ないので比較はできないが、話の筋、というか、舞台のテーマが次々に変わってしまう。白洲次郎の話のようだが、それに留まらない。貧困、戦争、愛国心、天皇、マッカーサー、夫婦愛、ダンディズム………これら出たと思ったら次にはもう消えている。


 ワケのわからないミュージカル、でも、いろいろな意味で面白い一日だった。

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