文化の日、ある塾団体の主催の研修会で、文部科学省の課長の講演を聞くチャンスに恵まれた。


 教育に携わる者としては、教育行政の動きを察知しておく必要がある。日ごろから、なるべく情報を集めるようにしているつもりだが、どうしても、「断片的」にならざるを得ない。その意味で、この日は「全体像」を確認できた点、とても有意義な一日だった。


 講演の内容は多岐にわたったが、この中で、一番印象に残ったのが、「国語力、読解力、コミュニケーション力」の育成に文科省が本腰を入れて取り組んでいる、あるいは、取り組もうとしていることだ。


 これらのテーマは、永遠のテーマである。ただ、私が、塾の仕事を始めたころは、「読書なんていうのは、それぞれの個人あるいは家庭がやるべきこと」というのが一般的な認識であったように思う。国が政策として掲げたり、もっと言えば、塾が果たすべき役割とは考えられていなかった。


 昔、あるお母さんと面談していたときに、「やはり読書が必要ですよ」という話をしたところ、「よけいなことを考えないで、もっとテクニックをたくさん教えて下さい」と言われたことがある。


 しかし、時代は変わった。良いことかどうかわからないが、塾に対しても「読書」への期待は確実に高まっている。そして、そのことが、私個人の印象ではなく、国と政策とも一致していることが確認できた。


 確かに、子どもたちは本を読まなくなった、そして、コミュニケーション力も落ちた。


 「速読・速聴」を広める努力の大切さを感じた一日だった。

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