通勤路にある夾竹桃の花が開く季節となりました。
ご存じの通り、この木はかなり強い毒を持っていて、
古くはローマ時代の兵士がバーベキューの串に使って
命を落としたという話もあります。
そんな木でありながら、身近によく見かけます。
危険ではあるのですが、昔から不思議と、
「子どもたちは夾竹桃の近くで遊ばない」と言われています。
子どもの本能でしょうか、何かを感じ取っているのでしょう。
ところで、世の中には「勉強を遠ざける子ども」が一定数います。
ある意味わかる気もします。確かに理不尽な罰ゲームのような
勉強を強いられた経験があると、「本能」で敬遠したくもあるでしょう。
世が世なら独裁者が強要する思想なども、敬遠するのは自然です。
しかし、明らかに自分のためになるもの、知的好奇心を刺激される
おもしろいものまで頑なに避けようとしたり、ノルマのように
なるべくエネルギーを費やさずに済ませたりすることも往々に
してあります。
これは、自分の害になるものと、自分のためになるものとを
見分ける子どもの「本能」が、衰えているのではないか、
と考えてしまうのです。