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2019年9月号……『その姿勢でやりますか???』 講師/山内 雄司

 

「姿勢が悪い!」「背すじを伸ばせ!」子どもがいる環境ではよく言われる言葉です。勉強に励む子どもたちにもお馴染みの言葉ではないでしょうか?

子どもたちの机に向かう姿勢が気になっています。

カバンを床に置くのはいいのですが、足元に置いてしまうため、わざわざそのカバンを避けるように足を縮める子もいます。

背中を丸める子は多いです。上半身がほとんど机と水平で、目はテキストやノートにくっつくかと思われるほど近づいています。

机につけた左肘に全体重を預けてしまう子は、そうしない子どもを数えた方がよっぽど早いという状態です。書くのも消しゴムをかけるのもページをめくるのも、何から何まで右手だけで済まそうとします。なぜそれほど苦労してまで片手で済まそうとするのか、その執念を問題に向けてくれないだろうかと思うぐらいです。

大人たちが「きちんとしなさい」と言っても、喉元すぎればとなりがちです。おそらく子どもたちは「姿勢の悪さ」を「行儀の悪さ」程度に捉えているのでしょう。子どもたちの姿勢が直らないのは、それも原因の一つです。

これが舞踊であったりバレエであったりすれば、子どもたちも姿勢の大切さを痛感します。楽器演奏や伝統武術でも姿勢に気をつけるように指導されれば、素直に改善に取り組むでしょう。姿勢が悪ければ音が出にくかったり、技が効かなくなったりしますので、その結果がはっきりとわかります。それが勉強になると、なぜか切実さが伝わらないということになってしまいます。

本当は勉強でも姿勢は重要ですし、成果に対して大きな影響があります。背すじを伸ばすことで頭部の重さから首や背中の筋力を解放することができます。視野も広くなり、呼吸も深くなります。また、肘を机に預けないことで両手とも機敏に動かすことができ、解答のスピードも上がります。

なかなか姿勢の直らない子どもがいる原因のもうひとつは、「訓練されていないこと」です。「姿勢を正せば勉強の効率が上がる、つまり学力が上がる」と聞き、「なるほどね。」と納得はしてくれます。しかし、彼らにとって「正しい姿勢」はしんどく、「間違った姿勢」は楽なのです。それもそのはずで、今までに積み重ねてきた「間違った姿勢の時間」の方が圧倒的に長かったからです。

前回、「本気になるにも訓練が必要」ということを書きました。重複するようですが、「勉強の効率が上がり、身体に変な負担のかからない正しい姿勢」を維持するにも訓練が必要です。気持ちを改めただけですぐにできるものでもありません。

日々の授業や模擬試験のときなど、しっかり指導していきたいと思いますが、ご家庭でもご指導をお願いします。

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