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2016年12月号……『タッチタイピング』 塾長/青沼 隆

この冬期講習から「タイピング・ジム」を開講します。この授業では、正しいタイピングの姿勢やタッチタイピングのマスター方法などを指導します。タッチタイピングとは、キーボードを見ないで文字を入力する方法で、「ブラインドタッチ」とも呼ばれています。

学習塾がなぜタイピングの指導するのか、不思議に思う方もいらっしゃるのではないかと思います。学習塾というと、一般的には、勉強のわからないところを教えてもらったり、試験の対策などにより成績を上げたり、勉強の習慣をつけて志望校の合格法を指導してもらったりするところ、というイメージがあるようです。その意味では、確かに、タッチタイピングをマスターしても、成績向上や志望校の合格につながりそうな感じはしません。

しかし、成績向上も志望校合格も、それ自体は子どもの成長の「目的」ではありません。子どもが勉強して成果を上げるのは、将来、納得のいく人生を切り開くためであり、自立に向けた準備でもあります。学習塾をすこし広義に捉えていただければ、タッチタイピングも十分に学習塾の守備範囲に入るのではないかと考えております。

タッチタイピングの技能習得にはさまざまな効果が期待できます。

1つ目が、パソコンの利用技能の向上です。今やパソコンは必需品の1つです。ワード・エクセル・データベースに限らず、パソコンを利用する際には必ず入力作業が必要になります。このときに、入力のスピードと正確性は作業効率に多大な影響を与えます。例えば、大学では論文やレポートの作成では、ほとんどの場合パソコンでの作成が求められます。いくら内容が素晴らしくても、入力にモタモタしていたのでは、限りある時間の中で仕上げられません。こんなとき、タッチタイピングの技術は大きな武器になります。もちろん、社会に出た後は言うまでもありません。仕事の効率と入力速度に大きな相関があるのは当然です。

2つ目が英単語の習得です。現在、伸栄学習会の授業では、英単語の暗記に当たってはパソコンを使ったソフトを使用しています。英単語を覚える際には、もちろんチラシのウラなどを使って何度も書くのも有効です。しかし、それでcatをcotと間違えても誰も指摘してくれません。また、発音を一緒に覚えることは困難です。その点、単語ソフトは間違えばアラームが鳴りますし、発音も同時に覚えられます。ただ、この際に、入力スピードは暗記のスピードに直結します。タッチタイピングは暗記に役立つのです。

3つ目。タッチタイピングは自転車と同じように生涯にわたって忘れることがありません。子ども時代にマスターすれば、その技術は大人になっても活用することができます。せっかくマスターするなら、早い時期に越したことはありません。それに、タッチタイピングは、やればかならず向上します。個人差は多少ありますが、誰でも上達でき、しかもそれを実感することができます。

伸栄学習会では数年前から大人を対象としたパソコン研修を行っていますが、その目玉の1つがタッチタイピングです。受講生の中には、失業などにより自信を失っている方も多く見受けられました。ただ、その中でタッチタイピングをマスターすることにより、「やればできる」を実感して自信を回復した人も多数います。大人はもちろん、子どもの自己肯定感を高めるにも効果的と考えております。

無料体験会も実施しています。ご関心のある方は講師までお申し越し下さい。

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