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2007年夏-2号……『ケアレスミス』 塾長/青沼 隆

悩ましい問題の1つにケアレスミスがあります。数学の試験でプラスとマイナスを間違えたとか、英語でスペルのミスをしてしまった………という経験はどなたでもお持ちかと思います。この世に完璧な人間なんか一人もいません。ケアレスミスを全くゼロにするのは不可能なのかもしれません。

しかし、試験では「できたか、できなかった」だけが評価の対象になります。「ケアレスミス」も「何もわからない」も同じように評価されます。勉強のステージでで考えれば、「ケアレスミス」は「何もわからない」より高い位置にあります。それにもかかわらず、同じようにバツにされるのはとても悔しいことです。

しかし、多くの子どもたちは、ケアレスミスをしてしまったときに、「悔しい」気持ちとともに、わかっていたのだから「まあいいか、仕方がないか」という気持ちになるようです。もっと言えば、今回はたまたま「運が悪かった」からバツになったけれど、「次回は得点できる」と考えるようです。

今回はダメだったけれど次回は大丈夫………このことが保証されているのなら、確かに「運が悪かった」で済まされます。しかし、現実はこのようになっていません。ほとんどの場合、その子どもは、次のテストでも、そしてその次のテストでも同じようなミスをくり返します。ですから、決して「運」だけが原因ではありません。

「風邪は万病のもの」と言われます。ケアレスミスもこれに似ています。「ケアレスミスは学業不振のもと」です。ケアレスミスは偶然起こるのではありません。その背後に大きな原因があり、それがケアレスミスを呼ぶのです。

私の経験では、ケアレスミスの原因は3つあるように思えます。

その1つが「演習不足」です。早い話が勉強が足りないということです。「わかっている」から「できる」とは限りません。「わかる」ということは知識を外部から頭の中にinput(入力)することを意味します。一方、試験で「できる」ためには、頭の中の知識を答案にoutput(出力)することが求められます。inputとoutputは本質的には別ものです。いくら一生懸命inputしても、outputができるようになる保証はありません。つまり、正確にoutputするには、outputの仕方を学ぶ必要があります。それが問題演習(問題の解き込み)です。問題の解き込みが不足すれば、当然、outputのミス、即ち、ケアレスミスが発生します。

2つ目が「自信のなさ」です。自信のない教科や単元では、ふだん間違えないようなミスを呼び起こします。例えば大人の場合でも、ウマの会わない上司の前では動作がぎこちなくなるものです。ふだんは口にしない言葉を吐いたり、思いがけない行動を取ってしまうことがあります。これと似た感覚です。表面的にはケアレスミスです。ただし、根は決して浅くありません。

3つ目が「非合理な解法」です。数学など理数系の科目で見受けられます。解き方が回りくどかったり、ミスを誘発しやすい解き方をしている場合などです。式を省略するのもこの一つです。合理的な解法を学び直さないと、ケアレスミスを根絶できません。

お子さまの勉強をご覧になってケアレスミスが多いとお感じでしたら、いつでもご相談下さい。問題解決に向けたアドバイスができると思います。

ところで、夏期講習の最後に、中3対象の「テストの受け方を学ぶ講座」を開講します。この講座の目的の1つは、ケアレスミスを子どもに直視してもらうことにあります。楽しみにして下さい。

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