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 長年の疑問が解けた。

 ここ、10年以上「女子校の存在意義、役割とは何か」を考え続けてきたが、今日、ようやく霧が晴れた気がした。

  男女共同参画社会基本法に象徴されるように、あらゆる分野において性別にかかわりなく能力を十分に発揮できる社会を目指している中、「女子校の役割はあるのかないのか、もしあるとしたらそれはどのようなものか。」というのが、長年の私の疑問であった。

 男女の役割については非常に微妙な問題をはらんでいるし、さまざまな主義主張もある。また、表現の仕方には配慮が必要だし誤解も生じやすい。しか
し、それはそれとして、これまで、数多くの女子校の校長や教員に、「なぜ、あなたの学校は女子校でなければならないのか、女子校のメリットは何か。」とい
う質問をしてきた。

 いつも返ってくる答えは、「共学だと男子がやってしまう仕事(力仕事など)を女子ができる。男子の目を気にしないで伸び伸びやれる。女子は男子の陰に隠れてしまい勝ちだが、女子校なら主体的に取り組める………」というものだった。

 確かに、一理ある。

 でも、どうもこれらの答えにはしっくりこないものを感じていた。というのは、これらは、共学校であっても指導の進め方である程度解決できる部分があり、「敢えて女子校だから」という積極的な意義が感じられなかったからだ。

 今日、品川女子学院で「同校躍進の秘密に迫る」というテーマの研究会が開かれた。会の後に、テーマとは関係なかったが、同校の漆紫穂子新校長にこの質問をしてみた。

 その質問に対して、「日本の社会は女性に不利にできている。従って、社会で活躍できる女性を育てるためには、男子とは違った教育を行う必要があ
る。また、女子の場合は、18才時点で一生の職業が決まってしまう場合も多く、その意味でも男子とは別の教育が必要だ。」と明快にお答えになった。

 実は、この答えは、私自身が暖めていた仮説と同じであった。しかし、前記の通り、どの女子校関係者もこのようなことを言わなかったので、私自身、確信を持てずにいた。

 ついでに、「今のお答えは女子校の校長の間の共通認識なのですか」と質問した。これに対しても、明確に、「違う。このような問題意識を持っている人は私の知る限りいない。」と回答された。 

 デリケートな問題であるが、女の子を持つ親にとって、女子教育はどうあるべきかというのは大きな問題だと思う。ただ、「女子教育はどうあるべき
か。男子と同じ教育がよいのか、別の教育がよいのか。その中で女子校の存在意義は何か。」という問題に対して正面から捉えた議論というのは、私の知る限り
ほとんどない。
 
 私は、このこと自体が大問題だと思う。

 もちろん、答えはさまざまあって良いのは当然だ。でも、共学を選ぶにしても、別学を選ぶにしても、キチンと考えを整理しておくことは必要だ。その意味で、はじめて、今日、正面から話が聞けたのをうれしく思った。

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