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子どもの学力水準を国際的な基準で測るPISAの発表で、日本の高校生が読解力の順位を大きく落としたことが報道されています。

こういう報道があると、いろんな教育関係機関が、「こうするべきだ」「こんな新教材が有効だ」と声を大きくするのが常です。しかし、今回の発表では、「そうか、また順位を落としたか」「読解力が低い? まぁそうだろうな」という空気を感じます。

あくまで私の知る限りですが、今までのように、何とかしなければと大騒ぎする風潮はなくなってきたよう思います。まさか、あきらめているとは思いたくありませんが。

当たり前のことですが、本をたくさん読めば読解力は上がります。読書の習慣があるというだけで国語の成績がいいという子どもはたくさんいます。読書好きだけど国語で得点できないという子どもは、設問の捉え方や記号選択の手順などを教えればだいたい問題は解決します。

だから、子どもに読書をさせるというのは正解ですし、とても効果が上がるはずです。

こんな簡単な解決方法があるのに、どうして読解力の上がらない子どもが増えているのでしょう? それは、「本を読みなさい」と言われても、読まないからです。

読書のできない子どもには、大きく分けて3つのタイプがあると思います。そして、そのタイプ別に、どう対応すればいいのかということも考えられています。

1.読書の面白さがわからない、興味がまったく持てないタイプ
大人からすれば、読書なんて面白いに決まっているのにどうして楽しめないのだろうと思うことでしょう。しかし、読書はもちろん、映画やマンガにも興味を持てない子どもは確かにいます。こういう子どもには、スポーツや工作など、その子の興味のある分野の「ハウツー本」を読ませることが有効です。

2.文章をすらすらと読めないタイプ
言葉を読むのに手間取ってしまうので、ストーリーを楽しむことができず、ただただ疲れてしまいます。こういう子どもには速読・速聴のような訓練が有効です。

3.グラフや図表が読めないタイプ
入試問題でもグラフや図表を読み取りが多くなっています。算数・数学・理科・社会でも問われるもので、国語だけに関わるのもではありません。これは教科のひとつの単元として基礎からしっかり学ぶ必要があります。

ただ、そう言われても、自分から本を読もうとしない子どもに読ませるにはかなりエネルギーが必要です。保護者の方でも、自分の子どもに読書をさせようとかなりの努力をしている方は多いようです。子どもの志向を知り、読書がいかに面白くて重要か説き、まるで大きな岩を動かそうとするかのような大変な苦労をされていることと思います。「どこそこの子は○○という本をが面白くて読書をするようになった」と聞いても、同じ方法が他の子どもに通じるというわけでもありません。いったい、どうすれば読書をするのでしょうか。

本を読もうとしない子どもに読書の習慣を身につけさせるには、楽な道はなさそうです。かといって、このままでいいという問題でもありません。そのことを意識して、保護者の方と力を合わせて臨んでいかなければと気持ちを引き締めております。

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