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講師 山内 雄司

 勉強の目的は何でしょうか? 「自己を修めるため」などと言い出すとキリがありませんので、ここではシンプルに「学力を伸ばすため(もっと単純には成績を上げるため)」とします。

 では、「学力を伸ばす」とはどういうことでしょうか? これもシンプルに捉えて、「今より多くの問題を解けるようにすること」「解ける問題の幅を広げること」とします。

 こう考えると、教科書を何度も読み返したり、キレイなノートを作ったりすることは、それ自体がムダではありませんが、重要度としてはかなり下がることがわかります。なぜなら、これらをいくらやっても、「問題が解けるようになるとは限らない」「問題が解けるかどか確認ができない」からです。つまり、問題集を使わないと「できる問題」を確実に増やすことができません。

 では問題集は使いさえすればよいのでしょうか。

 そうではありません。実は「使い方」がとても重要です。意外にも「問題集の使い方」にしっかりと向き合っている生徒はほとんどいません。それどころか、学校や塾でも軽視されがちのようです。問題集の使い方は、勉強の本質ともいえる重要な課題です。ですから、しっかりと方法論が無ければいけません。そこで、伸栄学習会では、次の勉強法を「問題集の使い方」の根幹としています。

1、新しい単元に入ったらまず講義を受ける。

2、次に該当する範囲の問題を自力で解いてみる。

3、答え合わせをし、できなかった問題の問題番号に「/」をつける。

 ここまでが第1ステージです。これによって、できなかった問題に印つけることで「できない問題の見える化」を行います。

4、わからなかったものについて、解説を読んだり講師に質問したりして
  理解できたら「/」を「△」にする。

 ここまでが第2ステージです。これにより、わからなかった問題を「わかる」という状態にします。

5、翌日以降に再挑戦し、正解ならば問題番号に「〇」をつける。
不正解ならまた「/」「△」の印をつけていく。翌日以降も再挑戦して△が〇になるまで何度でもくり返す。

6、定期テスト前には「△」のついた問題の再挑戦をする。

 これが第3ステージです。最も大切な部分です。○印がついたということは、自力で問題が解けるようになった証です。つまり、ここで「わかる」から「できる」状態、つまり、「問題が解ける」ようになったのです。

 こう書いてみると実に簡単そうだと思われるかもしれません。ところが、これをきちんと実行するのはなかなか大変です。特に第3ステージを実行するにはかなりの時間とエネルギーを必要とします。

 子どもは解説を聞いたり読んだりすると「わかった」と納得しがちです(第2ステージで勉強を終了しがちです)。しかし、「わかった」と「できる」は違います。「できる」という状態まで持っていかなければ、テストで点数を取れる保証は全くありません。そのために、「△」のついている問題は翌日以降に素早く正確にできるかどうか、再度解き直しをする必要があります。しかし、その前に止めてしまう生徒が多くいます。

 子どもにとって(大人も同様ですが)、△印の問題に再挑戦するのは苦しいものです。同じ問題、すでにわかったつもりの問題には目新しさがありません。同じ問題を何度も間違うのは、自分の力不足を痛感してツライものです。いくつもの △が並ぶと逃げ出したくなります。忍耐力が試される場面です。

 実は、ここは私たち講師の出番でもあります。講師の役割は、生徒にわかりやすく教えることだけではありません。「問題集の使い方」を身につけてもらうことは、それ以上に重要な役目と考えています。そのために、宿題のチェックや、ときにはダメ出しなどをしています。

 この勉強法は一生使える技能です。大人になって資格試験に挑戦するときはもちろん、仕事で困難に直面した時にも役立ちます。是非、身につけてもらえるように私たち講師も精進していきたいと思います。

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