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2008年7月号……『専門学科の勧め』 塾長/青沼 隆

高校の学科は大きく分けると「普通科」と「専門学科」があります。専門学科とは商業科・工業科・農業科などの専門教育を行っていて、かつては「職業科」と呼ばれていました。最近は普通科への志向が高まり、専門学科の人気は落ちてきています。このようなことを背景に、東京都などでは、普通科の高校と専門学科の高校を合併(統合)して「総合学科」に変えるケースも増えています。

受験生や保護者の方にとって専門学科に対するイメージはさまざまかと思います。ただし、専門学科に対してはさまざまな誤解もあるようです。実は、私自身も以前は誤解がありました。

当時の私の誤解は、
●専門学科というのは特別な志向を持った生徒、進路について明確な目標を持った生徒が進学する高校で、一般的な生徒には馴染まない高校である。
●専門的なことを学んでいるのはよいが、それらの一部は時代の流れに取り残されている。
●卒業後の進路は就職しか選択の余地がない。大学進学を考えている生徒には不向き………………
というようなものでした。

特に、最後の卒業後の進路については、今でも塾関係者の中にすら、根強く誤解が残っています。現実の専門学科の進路についてみると、高校によってバラツキはありますが、就職5割、進学5割の割合になっています。そして、進学先も、専門学校のウエイトが減って、四年制大学への進学が増えています。

大学進学を考えるなら「普通科」というのが一般的かと思います。ただし、中学時点で偏差値が40~55くらいの子どもにとっては、“普通科よりも専門学科の方が大学進学は断然有利”というのが実情です。各高校の進路状況を詳細にご覧いただければ、このことをご理解いただけると思います。

その理由は単純です。大学入試は昔のように「一般試験」(英語や国語などのペーパー試験)だけではなくなったからです。「AO入試」「推薦入試」が大幅に取り入れられ、今や私立大学では、半分以上の学生がペーパー試験を経ないで入学するようになりました。AOや推薦では、高校での成果や大学入学後の目的意識を問われます。漠然と3年間を過ごした普通科の生徒より、専門学科の生徒の方がアピールしやすいのは当然です。

このようなことを考えますと、専門学科というのは“隠された大学進学ルート”と言えます。大学進学を考えの方も、是非、検討対象の1つに加えていただけたらと考えています。もちろん、子どもによって向き不向きがあります。どんなことでも結構です。ご質問などありましたらいつでもお寄せ下さい。

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