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2008年2月号……『学習指導要領』 塾長/青沼 隆

学習指導要領という言葉は新聞・テレビなどによく登場します。教育政策に極めて重要な役割を演じているものです。しかし、その割には、案外、人々の意識に上らないように思います。私も、もし、塾の仕事をしていなければ、頭を素通りする言葉の1つに過ぎなかったように思えます。

学習指導要領とは、子どもが学校で学ぶ内容について、その詳細を文科省が定めるガイドラインです。「ゆとり教育」がよく話題に上ります。これは、学習指導要領に定めた内容(学校で勉強する内容)が少なくなった、ということを意味します。台形の面積や2次方程式の解の公式が教科書から消えたのは、学習指導要領からこれらの内容が削除されたからです。

全国の小中高の学校では、この学習指導要領に従って授業が進められます。これを逸脱して授業を進めることは、特に公立学校では許されません。

この学習指導要領が改訂され、平成21年度(来春)から一部実施されることになりました。今回の改訂は「振り子時計が逆に振れた」と言われています。つまり、過去30年にわたる「ゆとり教育」に終わりを告げたことを意味します。この結果、小中学校では主要教科(国数算理社)の授業時間が1割増えます。

ただ、今回の改訂は、単に授業時間の増加に留まりません。文科省の資料を読むと次の3点を読み取れます。

①小学校における外国語活動
②理数教育の充実
③各教科における言語活動の充実

①②については、すでにマスコミなどで報道されていますので、ご承知の方も多いかと思います。この中で注目すべきは③だと考えています。

「言語活動」という用語が作られたこともさることながら、言語を国語に限定していないことが注目されます。例えば、理科における実験レポート、社会における観察レポート、数学における論述レポートなどを重視しようというものです。これまでは、どちらかというと、個々の知識が重視されて、入試問題などもそれに沿って作られてきました。ただ、今後は、知識だけではなく、表現力などを試されるケースが増えるのではないかと思います。

読解力や表現力はあらゆる教科の土台と言われます。これからは、ますますその傾向が強まります。読書や作文などを積極的に行うようお子さまにお話しいただけたらと思います。

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