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2000年12月号……『勉強の進め方』 塾長/青沼 隆

何かを学ぶということは、先人の築き上げた理論や体系を追体験していくことです。ですから、それがどんなに難しそうなものであっても必ず解答が用意されています。人類未知の分野に挑んでいる研究者などとはこの部分が根本的に異なります。未知の分野への取り組みでは、設問の解答がどのような姿なのか、あるいは、そもそも解答そのものが存在するのかどうかがわかりません。先駆者の苦労はここにあります。そして、研究は通常、1人で完結することはなく次世代に引き継がれます。

一方、一人の人間の一生はたかだか百年足らずです。そのわずかな時間で何千年もかけて獲得した人類の智恵を一気に習得しなければなりません。ですから、当然そこにはスピードが要求されます。未知の分野への挑戦とはまた別の意味の努力が求められます。ただ、やってみたけれども成果が上がらないうことは基本的にはありません。やればそれなりの成果が上がります。しかし、時間が限られています。ですから、学ぶという行為のキーワードは、たぶん“スピード”とか“効率性”にあるのだろうと思います。

こういう問題意識から子どもたちの勉強を見てみますと、いろいろな問題が浮き彫りにされます。まず気になりますのが“自己流”です。どういう根拠なのかよくわかりませんが、自分の決めたルールにこだわって周囲の意見に耳を貸さない子どもです。漢字を書いて覚えようとしない小学生、教科書をノートにまとめただけで満足してしまう中学生、数学の公式は覚えるものと思っている高校生………枚挙に暇がありません。このようなケースでは、勉強そのものより、それ以前の段階でとてもエネルギーが必要になります。当然、勉強が軌道に乗るまで時間がかかります。勉強にかぎらず何事もそうですが、素直さというのは上達の必須の要件であるような気がします。

もう1つ気になりますのが“やり直し”や“くり返し”の不徹底です。勉強は先人の築いた知識を追体験することです。必ず解答があるわけです。人類未知の分野に挑んでいるのではありません。ですから、大切なのは、自分の知らない事がらやわかっていない事がらを発見してその穴を埋めることです。具体的には、間違えた問題をやり直すこと、そして「できる」ようになることです。勉強とは煎じ詰めればこれに尽きるのではないかと思います。いくら努力しても(本人が努力したつもりになっていても)、わからないことがわからないままであったり、わかったつもりでも「できるレベル(習熟レベル)」に達しなければその努力はあまり報われません。もちろん、努力がゼロになるわけではありませんが“効率的”とは言えません。勉強のキーワードがスピードや効率にあるのなら、この勉強方法には重大な欠陥があると言えます。

しかし、それにしても子どもたちは“やり直し”や“くり返し”を嫌います。近年この傾向はますます顕著になっています。やり直しやくり返しは、新しい問題をやるよりもエネルギーが必要です。新たな知識が得られるという知的な面白さもあまりありません。興味が長続きせずに、面倒くさがりやの子どもたちにとって、ある意味では当然のことなのかもしれません。

この12月中旬からは当学習会ではこの課題に全面的に取り組むことにしました。一部の生徒からは“しつこすぎる”とか“こんなにやらなくても”という声も出ています。しかし、当学習会の当面の重要課題と考えて徹底することにしました。やり直しとくり返しは、当学習会の21世紀の最初の課題です。

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