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2017年11月号……『がんばれる力』 塾長/青沼 隆

漠然とした話ですが、世の中には年齢・性別などに関係なく、「がんばれる人」と「がんばれない人」がいるような気がしています。このように感じるようになったきっかけは、伸栄学習会が7年強にわたり職業訓練を行っていたことが背景にあるように思っています。

この職業訓練は主に失業中の方を対象にし、パソコンや事務などのスキルを身につけて再就職の手立てとしていただくものでした。1000名程度の受講生とご縁がありました。しかし、その中にはすぐに就職が決まる方もいれば、そうでない方もいました。もちろん個々の受講生にはそれぞれのご事情があり、単純に就職できたから良く、できなかったから悪いというものではありません。

ただ、その中で、再就職に向けて「がんばれる」人がいる一方、どうしても「がんばれない」人もいることを感じました。つまり、就職に向けての本質的な努力をしない、あるいはしようとしない人たちの存在です。訓練校である私どもからすればがんばって欲しいし、そのための具体的な方策も提示しているのに、何か困難が目の前に立ちはだかると、それを乗りこえようとしないで、ヘナヘナとなってしまうように思えます。

このことに関しては強く感じることがあります。それは、がんばれない人の多くが、それまでの過去の人生でがんばった経験が乏しい、あるいはそういう経験がほとんどなかったのではないかということです。つまり、「がんばれる」とは、過去にがんばった経験を持つ人に与えられる能力のひとつであると言えるのではないでしょうか。逆に言えば、過去にがんばった経験が乏しいということは、がんばれる能力を持っていない人、と言えるのではないかと考えてしまいます。そして、これは「やる気」とか「欲」とは別の問題のように感じています。

塾に通う子どもたちもやがて大人になります。もちろん、大人になったときに「がんばれる」人間であって欲しいと願っています。でも、そのためには、子どものときにがんばる経験を持つことが大切です。がんばる経験はさまざまな分野でチャンスがあります。スポーツでもそうですし芸術でもそうです。そして、すべての子どもに同様に与えられている機会は「受験」です。従って、このチャンスを生かさない手はない、と感じています。

受験勉強の目的は多々あります。よい学校に進学すること、よい就職の機会を得ることなどはそのひとつかと思います。もちろん、勉強はそれ自体が楽しいものでもあります。でも、それはそれとして、勉強は疑いもなく「がんばる」経験を与えてくれます。そして、将来「がんばれる」能力を身につけてくれます。

不確実な社会を生き抜いていくためには、人生の節目節目でがんばらなければならないときがあります。困難に負けずに生き抜くためには、「がんばらなければならないとき」が必ずあります。そんな力を身につけてもらうために、今の勉強を大切にして、「がんばれる」力を身につけて欲しいと願っています。

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