2018年8月号……『AO・推薦入試対策』 講師/山内 雄司

今年も、大学AO・推薦対策のために、学校調査・業界調査・関連書籍調査などに取り組む高3生の姿が見られるようになりました。一所懸命に取り組み、私たちのアドバイスに耳を傾けるのを見ていると、何としても希望の大学に進んでもらいたいという気持ちを新たにします。

その一方で、もっともっと時間が欲しい、こんなペースで間に合うのだろうかという焦りも感じます。AO・推薦対策はどうしてもある程度の時間が必要です。では、なぜもっと早くから始められないのか、どうして時間がかかるのか、その話をしたいと思います。

まず、AO・推薦対策のスタートが遅くなってしまう理由として、次のようなものが多く見られます。
①そもそも志望校が決まっていない。または、試験日までまだ長いため実感がわかない。
②部活がまだ終わらない。夏の大会で引退するので、そこまでは集中して取り組みたい。
③受験資格として高校の評点値が設けられている大学の場合、まず一学期は評定を上げることに集中したい。

次に、AO・推薦対策にはある程度時間がかかるという理由を挙げてみます。

①AO・推薦入試では、その大学に入りたいという本気が問われます。
これを 勘違いして、「面接でうまいことを言えばいい」と考えると大失敗してしまいます。本気を問うとは、その大学や将来の進路についてどれだけのことを調べたか、どれだけの書籍を読んできたか、そして、どれだけ考えや意志をまとめてきたかが問われます。

例えば英文学科を目指すとします。そのためには、まずその大学にどのような先生がいてどのような研究をしているのか、そしてどんな授業をするのかを調べます。そして、著書があれば予め読んでおきます。先生の著書が見つからなくとも、自分が進みたいと言う進路については詳しく知っておく必要があります。そして、それらが同じ学科を持つ他の大学とどう違うのか知らないと、「この大学に行きたい」という志望動機になりません。また、関連本を図書館で探してみると、かなりの量になりびっくりすることと思います。これだけでも相当な時間がかかります。

②それらで得た知識をじっくりと自分の中に落として、自分の考えと結びつけていきます。面接や小論文でどのような質問を出されても、自分の言葉として語れるようにします。「こう聞かれたらこう答える」というパターンを覚えても、中身が無ければすぐにボロが出てしまいます。

③問題意識をしっかり持って伝えられるようにするためには、社会情勢にも注意 を向けていなければなりません。それを知らずに将来を語っても、それは小さい子が「スーパースターになりたい」と言うのと同程度に見られます。

この他にもまだまだやるべきことはあります。付け焼刃では、ひょっとすると運が良ければ合格できるかもしれません、しかし、それは全く勉強しない子が「マークシートだからひょっとしたら当たるかも」というのと同じレベルになってしまいます。しかし、もともと本当に行きたい大学に向かおうとするのに、楽になるわけがありません。ただ、しっかり準備して中身まで変えて入試に臨めば、入学後も卒業後も大きく影響する財産になります。

これからAO・推薦入試を視野に入れている方は、ぜひ高2のうちからどういう準備をすればいいだろうかとご相談いただければと思います。

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