2018年10月号……『スポーツの理屈 勉強の理屈』 講師/山内 雄司

今回お話をさせていただくのは、成績の伸び悩んでいる生徒、特に中学生の多くに共通すると感じていることです。タイトルに「スポーツの理屈」と書きましたが、スポーツに限らず、音楽、美術や将棋なども含めてのこととお受け取りください。

部活や習いごととしてスポーツ、ダンスや楽器などに取り組む子どもは伸栄学習会にも多くいます。毎週かなりの時間と労力をそこに注ぎ込み、大規模な大会に出場する猛者もいます。彼らはどういう練習が必要なのか体験しているはずです。こういう体験を持てるだけでも大きな価値があります。私自身、スポーツなどにはかなりのエネルギーを傾けてきました。自分が相当な苦労をしても身につけられない技術を他人があっさりクリアする様も見せつけられ、才能の壁というものが確かにあるのかと嘆くこともしょっちゅうです。

子どもたちもこういう活動を通して、練習の量・質の重要性を知っています。

ところが、勉強となると、なぜかこの体験が生きていないことが多いのです。野球を週に一回90分だけ練習して県大会で優勝できると思う子どもはいません。それで、「どうしてオレは県大会に進めないんだろう」と悩む子どもも皆無でしょう。

しかし、これが例えば英語になると、塾で90分の授業を受け、それから一週間、宿題・誤答した問題のやり直し・復習・練習・暗記などを充分にせず、それでも「なぜ英語が伸びないんだろう」と悩む子どもは実に多いのです。

私の知人であるミュージシャン、漫画家、それに格闘家たちは「一握り」しか成功しない業界でとてつもない努力を続けています。 ありがたいことに、それらに比べて小・中・高の勉強の世界は大きく開かれています。努力に応じた「報酬」も得やすい環境ができています。

スポーツや音楽と同じような観点で「練習」をすれば必ず成果が出ます。毎日部活の練習ができるのならば、毎日英単語を練習することも、毎日計算練習をすることもできるはずです。そして、その見返りは部活動よりもずっと大きいことがほとんどです。子どもたちがこういう「スポーツ感覚」で勉強に臨めるように、見方を変えさせる工夫を続けていこうと決意を新たにしております。

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