2015年1月号……『やる気がないとき』 塾長/青沼 隆

昨年秋、知り合いのある塾の大先輩から手製の標語集をいただきました。「標語集はいろいろあるが、教育に的を絞ったいいものが少ない」というのが大先輩の言葉でした。その中に、『やる気がないときでも やる人が成功する』という言葉があり、これが気に入り、毎日眺めています。

私もそうですが、子どもは気まぐれです。特に、勉強については「やるぞ」という気になっても、持続することはあまりありません。授業で「わかった!」という感動があっても、家で復習しようという動機につながらないのが現実です。そして、人間は「忘れる」という悲しい能力を持っています。一週間も放置すれば、翌週はその80%は忘れてしまいます。一週間前の「わかった」という微かな感動は残っていても、その解き方は忘れてしまっています。

塾の場合、ほとんどの場合、授業は1教科について週に1回です。ですから、家庭で復習をしないと、なかなか知識が積み上がっていかないのが実情です。長年、塾の講師をしてきましたが、残念ながらいくら一生懸命教えても、家庭学習をしない子どもの成績を伸ばすのはかなり難しいと実感しています。塾で学ぶ→翌週80%忘れる→塾で学ぶ→80%忘れる………。このくり返しは、賽の河原で石を積む虚しさにも似たものを感じます。

伸栄学習会では必ず、子どもに宿題を課しています。宿題は2種類あって、1つはその日にやった内容と似た課題、もう1つが、数学の場合は計算、英語の場合は単語・短文、国語の場合は漢字です。いずれも「忘却への対抗手段」です。1週間放置すれば80%が失われますが、一度でも復習をすれば、20%~30%程度に抑えることができます。80%と20%、この差が積み重なれば、半年後には大きな違いとなります。

子どもたちには機会がある毎に、家庭学習の大切さを説いています。しかし、「わかっちゃいるけど進まない」のが現実です。いつでも「やる気」があるとは限らないからです。そこで、この標語の出番です。「やる気がないときでも やる人が成功する」。

全く、同感。自分自身も含めて、今年こそこの標語を実践したいと思います。

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