2004年6月号……『進学相談会』 塾長/青沼 隆

これから秋にかけて、中学・高校・大学の学校説明会や進学相談会が毎日のように開かれます。自校の校舎で開く個別の学校説明会(オープンキャンパス)のほか、最近は複数の学校が集まってホテルやイベントホールを使って開く共同説明会が流行っています。個別ブースに各校の担当者が座り、生徒・保護者が自由にブースを訪れて1:1で個別相談できるのが一般的です。各校独自の個別相談会では、1日に1校の情報しか得られませんが、共同開催の相談会では1日に複数校の情報を得られます。進学志望校を絞り込んでいないこの時期には、共同形式に参加した方が効率が良いかと思います。

もうすでに、受験学年の生徒には進学相談会の情報(パンフレット)を何回かお渡ししましたが、残念ながら実際に足を運んだ人は少数のようです。特に高校受験生は、秋頃になってほんのわずかの情報(例えば先輩から話を聞いたとか、制服がかわいいとか、偏差値が実力にあっている等など)で進学先を決める人が多いようです。進学相談会がこんなに開かれているのにもったいない気がしてなりません。第1志望校は当然として、万一の場合に備えて、第2志望校以下の情報も、是非、積極的に集めることをお勧めします。

よく、「進学相談会なんかに行っても、学校の宣伝をされるだけで本当の姿なんかわからないのでは」という質問を受けます。もちろん、私立の場合は生徒募集が大切な仕事ですから、自校の良いところをPRしがちです(最近は県立高校や国立大学もPRに力を入れるようになりましたが)。しかし、それはそれとしても、教育目標に会った生徒、それを理解した生徒に来て欲しいという点には変わりません。ですから、パンフレットや受験雑誌などでは得られない情報も入手できますし、説明している担当者の熱意を感じるだけでも大きな収穫になるのではないかと思います。さらには、受験生が進学相談会に参加することによって、その雰囲気や他の参加者(すなわちライバル)の存在を肌で感じれば勉強への意欲も増すと思います。

ところで、せっかく進学相談会に参加してもパンフレットだけもらって帰ってきてしまう人もおられるようです。入口付近で所在なげにたむろしている人もたくさんいますし、パンフレットコーナーには学校の説明ブースより多くの人が集まっています。もったいないと思います。ただ、「何を質問してよいかわからない」「学校の担当者とうまく会話ができるか不安だ」「失礼な人と思われ受験に影響するのが心配だ」などの声もよく聞きます。結論的には、まったく心配いりません。たしかに、担当者と面談する際に、カードに学校名や名前、住所などを記載することが求められますが、どんなに失礼があったとしても(実際にはこのように受けとめられることは皆無ですが)、受験にプラスにはなってもマイナスにはなりません。学校によっては、この情報を入試の得点に上乗せしているところもあります。また、いかなる質問をしても先方の印象を悪くすることもありません。その学校の弱点について質問しても一向に差し支えありません。あるいは、入試について突っ込んだ質問をしても構いません。もちろん、この場合には回答がないこともありますが、それはそれで構わないのではないかと思います。

ただ、実際問題として、どんな質問をしてよいかわからないという方もいらっしゃるようですので、以下、質問例をあげてみます。

<学校の特色について>
●貴校の特色(売り)は何ですか。
●教育方針・校風・雰囲気はどうですか。(できれば、似たような学校をあげて「その学校     との違いは何ですか」)
●どのような生徒に来て欲しいのですか。

<入試について>
●推薦入試はどのように行われますか。
高校入試の場合・単願と併願の基準値はいくつですか、その基準に達し             ないと入学できないのですか
面接や作文などはどの点に注意すればよいのですか
大学入試の場合・一般入試以外にどのような入試があるのですか
どの入試が一番は入りやすいですか
合否のポイントはどこにありますか
●是非、貴校に入学したいのですが、一般入試を突破するためのアドバイスを下さい。   (   出題傾向は変わりますか、合格最低点はいくらですかなど)

<学校生活について>
●校則、部活、カリキュラムの特色、土曜日の扱いなどはどうなっていますか。
●費用はいくらかかりますか。入学金・授業料などパンフレットに書かれた経費以外のもの    で必要な額はいくらになりますか。

<大学進学について(高校入試)>
●4年生大学の進学率、理系/文系の割合、一般入試/その他(推薦・AOなど)の割合は     どうなっていますか、今後はどの部分に力を入れますか。指定校推薦の一覧はいただ     けますか。
●進路指導の特色はどの点にありますか

<卒業後の進路(大学入試)>
●就職指導はどのように行っていますか。
●フリーターの割合は。大学院の進学者の割合は。

最後に蛇足ながら、以前ある説明会で次の質問をしている人がいました。これぞ究極の質問と感じた次第です。
「私は何もわかりません。何を質問したらよいか教えて下さい。」

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