2013年9月号……『学校行事』 塾長/青沼 隆

公立中学生にとって2学期は忙しいシーズンです。夏休みが終わればすぐに体育祭、10月下旬には合唱祭。受験生にとっては11月に三者面談、学校によっては職場見学、作品展、スペリングコンテストなどもあります。そして、その前後には定期試験も行われます。

9月上旬は「日焼け」の季節。最近、夏休みに真っ黒になる子どもは見かけなくなりました。ところが、夏休みが終わると、塾の教室には日焼けした子どもが目につきます。体育祭の練習で長い時間、校庭で練習しているからです。

合唱祭は多くの子どもたちの心に残るイベントのようです。冬休み、受験生に作文の練習をさせると、「中学時代の思い出」という題では、合唱祭を取り上げる子どもがたくさんいます。あまり時間がたってなく記憶に新しいというのも理由の1つかもしれませんが、舞台に上がったときの緊張感は、子どもたちにある種の感動を与えるというのが大きな理由のようです。

ただ、体育祭も合唱祭もその予行練習となると評判がよくありません。体を動かすことが好きな子は合唱祭の練習が、比較的おとなしい子にとって体育祭の練習が苦痛になっているようです。私自身の遠い昔の経験でも、予行練習は決して楽しい時間ではありませんでした。恐らく、ご両親さまの多くも同じ記憶をお持ちの方が多いのではないかと思います。

先日、塾の子どもたちに改めて質問してみました。やはり、ほとんどの子どもたちが、本番の体育祭や合唱祭は楽しみだが、予行練習は苦痛だと答えていました。理由を問うと、「命じられるままに行動させられるから」「目標の到達地点がはっきりしていないから」と答えていました。確かにその通りです。子どもたちの気持ちがよく理解できます。

一方、翻って考えてみますと、これは「勉強」にも共通しているように思えます。非常に残念なことに、多くの子どもにとって勉強は、「やらされるもの」「到達点の見えないもの」になっているようです。子どもたちの心情がこうであるなら、勉強は楽しいものであるはずがありません。

「受け身の勉強」「到達点の見えない勉強」から脱するには、何より本人の努力が必要です。勉強はゲームではありません。ゲームなら多くの努力や能力が必要ないように仕組まれています。しかし、勉強は違います。基本の理解、演習のくり返しがなければ決して身につきません。これらを実行していくためには、計画性・自己認識・忍耐力などが必要です。そしてこれらの能力も、自然に身につくものではなく不断の努力の中で培われるものです。

ただ、一方、指導者の役割も小さくありません、今やっている勉強の意義や到達点を示すことは、子どものモチベーションを上げる上で重要です。私たちの力量は常に問われているものと認識しています。夏休みが終わろうとしています。夏の初めには計画を立てて、夏の勉強の意義を頭では理解していました。これらが本当に理解され実行されたか、ご家庭でも検証いただけると幸いです。

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