2009年6月号……『危機到来!?』 塾長/青沼 隆

休校
この春、メキシコから端を発した新型インフルエンザが教育界を直撃しました。関西では、学校が休校に追い込まれ、それと同時に塾も休業を余儀なくされました。多くの塾は対応に追われて、てんやわんやしたと聞いております。

幸いこのインフルエンザは、関東には大きな影響を与えずに終息に向っています。ただ、当初は、学校が「2ヶ月以上休校」となるとの見方もありました。このため、伸栄学習会としても、万一に備えて可能な限りの措置を取ることとしました。

学校が休校となった場合、塾も休業せざるを得ません。インフルエンザ拡散防止は、塾の社会的責任の筆頭に値するからです。ただ、学校も休校、塾も休業となった場合、子どもたちの学習に極めて大きな影響を与えます。学習は継続が第一です。これが断ち切られることは何としても避けるべきです。

FAX授業
そこで考えましたのが「FAX授業」です。伸栄学習会の通常授業では、コンピュータを使った個別指導を進めています。コンピュータ教材の一部はDVDで、また、生徒と先生とのやり取りはFAXで代用可能です。そこで、学校が休校になった場合は、直ちに「FAX授業」に切り替える準備を進めることにしました。

しかし、FAX授業を展開しようとした場合、ご家庭にFAXがあるとは限りません。そこで、FAXの保有状況についてアンケートをさせていただきました。 そして、アンケートと前後して家庭にお貸しするためのFAX購入を進めました。FAXは最終的に30台弱、すべてのご家庭にお貸しできる台数を揃えました。

ただ、同時に問題が2つ発生しました。1つは、FAXは電化製品のように簡単につながるとは限らないことです。機種にもよりますが、使用している回線の種別に応じて、ちょっと複雑な設定が必要になります。このため、丸2日間、朝早くから、スタッフにFAXの設定方法を勉強してもらいました。

もう1つは、伸栄学習会に「FAX授業」の経験がないことです。“ふだんの授業をFAXで行う”と言えばそれまでですが、実際の授業となると予想外の障害が起こる可能性があります。そこで、20年以上FAX塾を経営している知り合いの塾長にお願いして、FAX授業の展開について教えを請うことにしました。やはり、FAX授業の運営はそれほど単純ではなく、奥の深いことがわかりました。ただ、1年2年という長期間ならともかく、数ヶ月の運営なら授業展開が可能であることがはっきりしました。

ご安心下さい
以上、万一に備えて準備しました。ただ、幸いなことに、最悪の事態にはならずにインフルエンザは終息に向かいました。その結果、伸栄学習会には、30台弱のFAXの在庫(不良在庫?)と、FAX授業運営のノウハウが残されました。知り合いの塾長からは、「大げさな奴だ」とずいぶん笑われました。

ただ、新型インフルエンザは秋以降に再流行する恐れがあります。それに加えて、細菌が強毒性に変異する可能性が無きにしもあらずと言われています。確かに今回の私たちの準備は「ムダ」になりました。でも、まだ危機が完全に去ったわけではありません。学校が休校になっても、勉強を続けられる態勢を整えたのは「成果」だと考えています。

万一の場合は、FAXをお持ちでないご家庭には、当学習会のスタッフがお邪魔して無料でFAXを設置します。それと同時に、DVD等を活用して、なるべくふだんと変わらない授業を子どもたちに提供します。インフルエンザが蔓延しても、子どもの勉強についてはご安心いただけると幸いです。

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