2018年4月号……『「論理的思考道場」のご報告』 講師/山内 雄司

今回の春期講習で初めて「論理的思考道場」というコースを開講しました。以前にこの紙面でも触れましたが、入試などのテストで「活用力」が問われる風潮が高まっています。その地力をつけるためにも、冬期講習から徐々に取り入れてきたものを体系的にしたコースです。何度も内容を検討してきましたが、実際にコースとして始めるといろいろな発見がありました。

初日はどの生徒も要領がよくわからず、あっという間に時間が経ってしまいます。それも当然です。初めて取り組み、すらすらとできるようなものであれば準備をする意味がありません。「これは難しい」と思ってもらわなければ困ります。この日の生徒たちは、何か釈然としない「モヤモヤ」を持って帰ることになります。忘れたようでも、この「モヤモヤ」は子どもたちの中のどこかで燻っています。子どもたちのカラダは「これをどう消化してやろうか」と企んでいるのです。

二日目。生徒たちはいくつかの課題のコツをつかみ始めます。しかし、それがうまくいくとは限りません。行動は起こしても、短い時間の中では結果につながりません。この辺りが堪えどころです。

三日目。子どもたちは自分の解決法を見つけ始めます。たとえば右の写真のような「積み木」を使うものがあります。それぞれいくつかがいろいろな形のパーツがあり、それを箱にきれいに戻します。初日にノープランでひたすら試していた子も、三日目となると作戦を立てます。角にくるパーツを先に見つけて処理していく子。初めに箱に入っている状態をきれいに取り出し、その「正解」をじーっと見つめて覚えてしまう子。色々な試行錯誤がされていきます。後者の子は、5分以内に3回も達成できるようになりました。私たちも、「へぇ、この子はこういう考え方をするのかぁ」と感心しきりです。

取り組みやすい課題もあれば、難しい課題もあります。なかには制限時間以内で完成できなかったものを残してしまった子もいますが、それでも「もう少し」というところまで進められるようになりました。何よりも、こちらから見て子どもたちの頭の中がぐるぐると回り、課題にとても集中しているのがわかります。

「わかる」「ひらめく」というのは、様々な試行の末にこそできるものです。国語でも算数でもそれは同じです。ただ、この「論理的思考道場」では、その部分を集約して味わうことができます。まずわからない問題を胸にため、あれこれ試して解決法を探り、工夫して正解にたどり着く。もともとすべての教科はそうあるべきです。勉強にはそのような喜びがついてくるはずです。

今回の「論理的思考道場」は、そのような勉強の原点を改めて考えさせられました。また、もっと進化した形での授業を提供できるようにと決心を新たにしました。どうぞご期待下さい。

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