「AO・推薦入試」の展望についてのセミナーに出席した。参加者の大半は高校の先生だった。


 講演内容そのものに目新しさは感じなかった。ただ、一緒に聞いている先生たちの反応を知ることができたのが収穫だった。


 収穫の1つ目が、大学の二極化(難関大学と中堅大学の格差拡大、国立大学と私立大学の定員充足率の逆転現象など)と同時に、受験生の二極化、即ち、「AO推薦受験生」と「一般入試受験」の二極化進行について話が及んだとき。


 AO推薦入試は受験日程が早い。高3の年内に合格が決まってしまう。このため、クラス内の雰囲気がたるんでしまって、一般入試の受験生に悪影響が出てしまう。多くの先生はこれに悩まされているという。


 会場の中では、クラス運営の難しさを思い起こしてか、多くの先生が、この話を聞きつつ、深くうなずいていた。「うなずき」の中に、これまでの苦労の様子がありありと感じられ、学校現場での舵取りの難しさを感じた。


 2つ目が、AO推薦入試では、「先生の手間がものすごくかかる」という部分。実際、AO推薦入試では、願書や調査書だけではなく、自己PRカードや志望理由書などさまざまな書類の提出が必要だ。これら1つ1つに先生が目を通して、書き直しをさせてるのはとても手間がかかる。


 この話に及んだときに、多くの会場の先生たちは、無言の内に、「まったくその通り!」と強く共感しているのがよくわかった。


 一部の高校を除いて、AO推薦入試はなるべく避けるように進路指導がされている。理由はさまざまあるが、今回のセミナーに参加して、高校の先生がこれらの入試を敬遠しようとしているのを強く感じた。


 多くの高校生は一般入試に合格するために、予備校や塾に通っている。一般入試では、高校の授業だけでは大学入試に太刀打ちできないというのが「常識」になっている。


 でも、もっと、高校の指導と大学入試との間に乖離があるのは、AO推薦入試の方だ。そして、多くの高校の先生に嫌われているのも、こちらのAO推薦入試だ。


 この現実を踏まえると、塾で力を入れなければいけないのはAO推薦対策ではないだろうか。今回のセミナーで改めてこのことを実感した。

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