NHK出版から出ている『中学受験 わが子をつぶす親、伸ばす親』を読んだ。


  この種のノウハウ本は、妙なデフォルメや遠慮などがあって“臭くて”読むに耐えないものが多い。そんな中で、この本は最後まで一気に、しかもさわやかに読めた。


 著者の安田理氏は受験業界のプロ中の「プロ」。私の尊敬する先輩で、教育のさまざまな分野で私の目を開かせてくれた恩人でもある。


 中学受験についても安田氏の視点は独特だ。多くの人の関心は「○○中学・高校から難関××大学に△名合格!」ということに集中しがち。しかし、安田氏の目は、各学校の成績上位層だけではなく、いつも成績中位層にも注がれている。


 こんなバランス感覚が、この種の本にありがちな生臭さを消しているように思えた。この本では、家庭内における母親と父親の微妙なズレや、中学受験の意義など幅広いテーマが取り上げられている。


 1つ間違えると、こういう話題はギスギスしたものになりがちだ。しかし、どれも、何というかとても「優しい」タッチで描かれている。行間から、安田氏の人柄が滲み出ているように思えた。


 巻末の50校の学校ガイドは圧巻。わずか300文字で学校紹介する表現技法はとても勉強になった。

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